立会い出産
私たちは立会い出産を選択した。
結論から言えば立会い出産を選んだことはとても良かった。出産の大変な過程を経たことにより,私の親としての自覚が確かなものになった。妻も安心感につながっただろうと思う。
私が立会い出産について内心不安に思っていたのが,出てくるところを見るといろいろショックを受けるという話を聞いていた点。そこは産院の方針で,頭側のやや離れた位置から声をかけるだけ,という感じだったので,そういうショックを受けることは全然なかった。
生まれたばかりの子の肌は,プルンとしていて,何とも独特の感触だった。よく人の子は生まれたばかりは猿みたいだと言われるが,私はそんな印象は持たず,凛々しい顔立ちだと思った。
超音波3Dエコー
話を少し巻き戻して,妊娠中の超音波エコー検診の話をする。
最近の技術革新は目覚ましく,超音波エコーをコンピュータで3D処理することで,顔の造作や体の輪郭がきれいに写真になる。
かなり大きくなってから撮影した超音波3Dエコー写真は,私が見たところ,胎児の顔立ちがはっきりわかると思った。我が子のことを自分で言うのもなんだが,なかなか端正な顔立ちだと思った。しかし,妻は想像力が欠如しているのか,ちっとも可愛くないとのたまう。
その後,出産直後に初めて対面した我が子の顔は,超音波3Dエコーの写真の面影があると私は瞬時に思った。しかし妻は我が子の顔が端正であることは認めたものの, 超音波3Dエコーとは全然違うと主張する。この点については何年経っても平行線のままである。
ちなみに豆知識として覚えておくといいけど,超音波エコーで性別を診断すると,男子であることは割と一発でわかるが,女子であることはなかなか確定しない。胎児の体の構造上,そういうものである。
出産直前に産院のベッドで居眠りした件について
産院には毎日のように通った。これから子を持つ男性に声を大にして言いたいが,出産前後はまめに妻をいたわった方がいい。そのあとの夫婦関係が信頼に満ちたものになる。私は出産に立ち会うだけでなく,仕事そっちのけで産院通いをした。
出産がだんだん迫ってきて緊張感が高まり,気がつかぬうちに疲労感が高まる。ただでさえ,自宅の外にいると肩に力が入って消耗する体質である。ついには産院の妻のベッドで横になると言い出し,そのまま熟睡。産院の人たちにも呆れられた。
妻からのコメント
かなり忘れておるな・・・!
君はLDR(陣痛分娩室)で陣痛が来るのを待っている間、私がのんびり本を読んでる隣でフラフラ居眠りを始めて椅子から転げ落ちそうだったので、部屋で寝ておいで・・・と言ったら遠慮なくベッドに行っただけだよw
陣痛が本格的に始まったらすぐに呼び戻したよ。
回答
まあ,眠くて意識がもうろうとしていたので,記憶もあやふやになるよな。
マタニティブルーで妻が涙した件について
臨月を迎えて出産日をいつにするか打ち合わせることになった。もちろん自然分娩だと出産日をコントロールできないのだが,私たちは無痛分娩を選んだので出産日をある程度コントロールできる。
最初に提案された出産日は4月9日だった。私はマタニティブルーだったこともあって,とても優柔不断で,仕事の都合を考えるとどうかなどと言い出し,また4月9日という日付から「死に苦しむ...」と訳のわからぬことをつぶやいていた。
あまりにもしょうもないことで出産日を悩んでいたので,妻は感情が高ぶり泣きながら怒り出す始末。
お医者さんはそんな修羅場にも慣れたもので,「では4月10日でどうでしょう?」と冷静に提案し,二人とも力なくうなづいたので,めでたく出産日が決まる運びとなった。
妻からのコメント
怒りというか情けなさというか、なんともいえない感情の爆発を今も思い出すww
「4月10日・・・死闘・・・それなら・・・」とブツブツ言っていたので、本気で脇腹を殴りたくなった。
いま思い起こすと、本当に正気じゃないな、お互いに。
男だってマタニティブルーになる
出産予定日が近づくにつれて,なんだか仕事に身が入らず,憂鬱な感じになってきていた。
「それってマタニティブルーなんじゃ?」妻から言われてハッとなる。正確には「パタニティブルー」と言うらしい。
一方,妻はケロッとしたもので,マタニティブルーになんか少しもならなかった。
マタニティブルー(パタニティブルー)は,出産にあたって心を切り替える準備をしているために起こるらしい。実際,マタニティーブルーになった私は子が生まれてすぐにスイッチが入り,子のことを心から可愛がる感じになった。
一方,マタニティブルーにならなかった妻は,出産から半年が経過して衝撃的な言葉をのたまう。「私,ようやく最近になって子が可愛いと思えるようになったんだよね。。。」では今まで可愛いと言っていたのは何?「う〜ん,自分に言い聞かせていたというか。。。」ががーん。
子の名前を決めるのにプログラムを書いた〜その3(最終話)
実際につけることになる名前は,100通りに絞りこんだ段階で目をつけていた。
100通りの名前の中からどれを選ぶのか,しばらく考えた。結果,その辺の姓名判断のウェブアプリに名前を入力して,良さそうな人生を歩んでいる名前を10個ほど選ぶことにした。その10個の中に,実際につけることになる名前も残ったので,その名前で決めた。
ただ,それと同じ画数で,日本酒や焼酎の名前のような名前もあった。もし子が赤ら顔だったら,その名前をつけようと冗談で言っていた。生まれた時の顔を見たら,酔っ払いみたいな顔ではなかったので,このお酒の名前をつけることにはならなかった。
総当たりで名前を選んでいたので,笑っちゃうような名前も候補に上った。たとえば「姫」という漢字は可愛らしいので候補に挙げていた。また「稼」という字も金運が良さそうなので候補に挙げていた。画数が良かったのだろう,命名プログラムは「姫稼」という名前を挙げていた。音の響きは「ひめか」でなかなかよい。しかし,漢字の意味を考えるとその筋の仕事を連想してしまう。もちろんのことながら,却下した。
実際に命名した子の名前は実にオリジナリティ溢れる名前で,検索してもほとんどヒットしない。音の感じもバッチリ。キラキラ感も薄いので,とても気に入っている。完。
子の名前を決めるのにプログラムを書いた〜その2
運勢のいい画数候補が出たので,今度はそれに漢字を当てはめてみる。手でやってみたら面倒だったので,プログラムで解決しようと即断する。ネットに転がっている画数→漢字の辞典を元に,その中から縁起の良さそうな漢字を選んで,プログラムに入力。全部の組み合わせを出力するようにしてみた。
よし実行! 出てきた名前のリストを見て絶句。なんと10万通り以上の組み合わせwww さすがに10万通りの名前を全部見て選ぶのは無理orz
出てきた名前をよく見ると,3文字の名前がやたら多いことがわかる。組み合わせを網羅するので,文字数が多くなるほど組み合わせは爆発する。考えてみたら当たり前。私も妻も名字は2文字4音なので,名前が3文字だったら3音が座りがいい。そこで,3文字の名前の場合は1音の発音がある漢字に絞り込んで組み合わせを出力するように改造。このロジックを組み込んだら1万通り程度に絞られた。
1万通りの名前だったら何とか眺められる。出力結果をエディタに入れて,今度は目で見て名前として読めない名前をサクサクと削除。結果,100通りほどに収まった。つづく。